新型コロナウィルス変異
Tracking changes in SARS-CoV-2 Spike: evidence that D614G increases infectivity of the COVID-19 virus
Korber B et al. Cell July 02,2020
D614G変異ウィルスが増加した。ウィルスRNAの23403番目のヌクレオチドAdenineがGuanineに置換された。Aspartic acid(D)のコドンはGAU,GAC。Glycine(G)のコドンはGG*。アミノ末端から614番目のアミノ酸がAspartic acid(D)からGlycine(G)に置換された。D614ではスパイクタンパク質単量体の表面に局在し、T859との間に水素結合を形成する。G614では側鎖がなく水素結合が形成されない。主鎖の柔軟性が増し、単量体間の相互作用が変わる。N616の糖鎖化も調整する。
Pseudotyped virions(SARS-CoV-2のエンベロップタンパク質と水疱生口炎ウイルスを組み合わせた)が高力価であったこと、患者からの検体中のウィルス量が多い(PCR検査時のサイクル閾値が低下していた事)から感染性が増しているものと推測している。
ワクチン開発には3量体のスパイクタンパク質を標的としている。これはスパイクタンパク質が宿主細胞との結合、宿主細胞への侵入および中和抗体の結合に関わっているからと思われる。
Korber B et al. Cell July 02,2020
D614G変異ウィルスが増加した。ウィルスRNAの23403番目のヌクレオチドAdenineがGuanineに置換された。Aspartic acid(D)のコドンはGAU,GAC。Glycine(G)のコドンはGG*。アミノ末端から614番目のアミノ酸がAspartic acid(D)からGlycine(G)に置換された。D614ではスパイクタンパク質単量体の表面に局在し、T859との間に水素結合を形成する。G614では側鎖がなく水素結合が形成されない。主鎖の柔軟性が増し、単量体間の相互作用が変わる。N616の糖鎖化も調整する。
Pseudotyped virions(SARS-CoV-2のエンベロップタンパク質と水疱生口炎ウイルスを組み合わせた)が高力価であったこと、患者からの検体中のウィルス量が多い(PCR検査時のサイクル閾値が低下していた事)から感染性が増しているものと推測している。
ワクチン開発には3量体のスパイクタンパク質を標的としている。これはスパイクタンパク質が宿主細胞との結合、宿主細胞への侵入および中和抗体の結合に関わっているからと思われる。
2020-08-19 10:27
nice!(0)
コメント(0)
コメント 0